恭賀新年
2020年を迎えました。本年もよろしくお願いします。
新年の最初を飾るのは、昨年末に赤岩の頭から撮った一枚です。静寂と雪明りの中で赤岳の向こうにシリウスが煌々と輝くのを見ていたところ、赤岳の右側に赤い星が・・・。カノープスです。八ヶ岳越しに見えるとは思っていませんでしたが、赤岳と中岳の間のなだらかな窪みの空間に顔を出してくれました。 “南極老人星~赤岳に輝く” の続きを読む
星景写真と山の写真を載せた不定期日記です
恭賀新年
2020年を迎えました。本年もよろしくお願いします。
新年の最初を飾るのは、昨年末に赤岩の頭から撮った一枚です。静寂と雪明りの中で赤岳の向こうにシリウスが煌々と輝くのを見ていたところ、赤岳の右側に赤い星が・・・。カノープスです。八ヶ岳越しに見えるとは思っていませんでしたが、赤岳と中岳の間のなだらかな窪みの空間に顔を出してくれました。 “南極老人星~赤岳に輝く” の続きを読む
今月はインフルエンザに罹ったりして、山も星撮りもできない日々が続きました。仕事納め(27日)の翌日、赤岳鉱泉にテント泊してナイトハイクで赤岩の頭へ行き、今年最後の星景写真を撮ってきました。今年2月にほぼ同じ場所へ行ったので、今回が事実上2度目のトライになります。
気温は-10℃くらい、微風という好条件下で3時間ほど過ごしました。来年は仕事面で変化を迎えそうな予感のする中、山の神様とお星様に感謝と加護を祈って下山したのでした。 “冬の大三角~八ヶ岳に立つ” の続きを読む
今回も3月2日に赤面山で撮影した星景写真を紹介します。
那須岳(茶臼岳)、朝日岳を前景にした冬の大三角です。左下方向は那須の街灯りで明るいですが、ほぼ思っていたイメージで撮ることができました。個人的にはかなり満足感の高い1枚となりました。
※ 過去に記した撮影データについて補足説明することがあります。私はソフトフィルター有りと無しとで複数枚撮影し、それぞれをSEQUATORでスタックしてからPHOTOSHOPで合成することが多いです。そのプロセスを例えば、「フィルター有り・無しで7枚を撮影してそれぞれSEQUATORで処理し・・・」と記載していました。でも、最近気づいたのですが、これは正確ではありません。実際には〈フィルター有り6枚とフィルター無し1枚〉と〈フィルター無し7枚〉の2セットをそれぞれSEQUATORで処理しています。(その際、PHOTOSHOPで合成する際の位置合わせのため、共通するフィルター無しの1枚を基準画像にします。) 申し訳ありませんが、過去の撮影データについては、この説明を以って読み替えて頂きますようお願いします。
【春よ、来い~冬のダイヤモンドが那須のお山に傾く】
今週末も出かけていたので、3月2日に赤面山から撮った星景の現像が進んでいませんでした。那須連峰の主脈(那須岳、朝日岳、三本槍岳)と冬の星座を絡めた3ショットをお届けします。
1枚目は赤面山の山頂から撮った那須連峰主脈と冬のダイヤモンドです。題名ですが、この写真を撮っているとき、夜なのに鳥のさえずりが風に乗って聞こえてきました。雪景色ですが、もう春が近いんだなあ、と思いながら撮ったショットです。
【那須のお山を駆ける冬の星座たち】
那須の山を画面にもっと入れたくて、赤面山の山頂から前岳側に少し下ったところから撮りました。山頂以上に強風(10メートル超?)で、PCで見るまでは「ぶれているんじゃないか」と心配しながらの撮影でした。
【カシオペアから大犬まで~赤面山にて】
赤面山の山頂越しに魚眼で撮ったショットです。ここなら風は弱かったので、最初はここから撮りました。山頂は風の通り道なんでしょうね。この写真はソフトフィルター無しで撮り、Photoshopで輝星に滲みを加えたものです。魚眼なら不自然さがどうにか許容範囲でしょうか? ソフトフィルターをレンズの後ろに付けた方が星はきれいに写りますが、前景が雪山だとフィルター無しの方が好みです。
現像に手間取ってしまいましたが、2月2日に赤岳鉱泉に泊まった夜、赤岩の頭の下まで行って撮った星景写真を載せます。雲が何度も出ましたが、この前後は少し星空が広がってくれました。行く前は赤岳天望荘の灯りがもっと目立つかと思っていましたが、そうでもありませんでした。甲府方面の光害で天望荘の灯りが目立たないという面もあるのでしょうね。 星も山も、美しい夜でした。
ついでに、もう少し早い時間に15mmで撮った写真も載せておきます。これは前回、Photoshopによる滲み処理の作例で載せたものと同じファイルで滲ませ加減を弱くしたものです。この時は15mm用の前面ソフト・フィルターを使わなかったため、フィルター有り無しの作品はありません。今になってとても後悔しています。
赤岳鉱泉にテント泊し、夕方から赤岩の頭に向けて登ったときに撮った星景写真です。稜線上は風の音がしていたので、赤岩の頭のすぐ下のルート上に赤岳方面の視界が開けたこの地点から撮影しました。この日は日中快晴でしたが、日没とともに雲が湧いてくる天気でした。1時間ほどかけてわずか3カットだけ撮りましたが、雲が増えて星の位置も変わってきたのでこれを最後に下山しました。大犬(シリウス)は八ヶ岳にとても似合うと思いました。
私は星景撮影でSEQUATORというソフトをよく使います。星像を固定しながら複数枚のファイルを重ね(スタックし)、高感度撮影に特有なノイズを減らす一方、地上風景もぶらさないという便利なソフトです。部分的に星像がうまく重ならないで線になってしまうことも時にありますが、フリーソフトなので文句を言ったら罰が当たりますね(笑)。 このカットでは、さすがに手前の木はうまく合成できないだろうと思いましたが、拡大しても問題ありませんでした。
さて、この便利ソフトですが、雲が多い時は少し悩みます。SEQUATORによって星と地上部は固定されても、雲だけは(上の写真では60秒分)流れて写るからです。不自然と思い始めれば、気になります。日周運動を長秒で撮っても雲はやはり流れて写りますが、星も線になるので不自然に感じません。
ちなみに、上の写真の星野部分を一枚撮りに差し替えたのが次の写真です。雲の形が10秒分だけ写っているため、目で見た感じに近いのはこちらの方。ISO3200くらいなら、ノイズ除去ソフトを使えばそんなにざらざらしていません。(もちろん、拡大して見ればSEQUATORを使った方がきれいですが。) どっちがいいのか、試行錯誤やケース・バイ・ケースで決めることになると思います。