年の瀬星景写真~編笠山青年小屋から

ギボシと昇る北斗七星
2020年12月27日 00時53分頃 カメラ:EOS R(HKIR改造) レンズ:Sigma 14-24mm F2.8 (21mm、F5.6) 露出12分 ISO 1250  ※ 露出25秒撮影したファイルをPhotoshopで比較明合成。Photoshop、Lightroom使用。

今年は12月25日(金)が仕事納めだったので、翌日編笠山経由で青年小屋付近の広場みたいな所にテン泊し、星景写真を少しばかり撮ってきました。当日は移動性高気圧でも編笠山頂付近は強風。でも、青年小屋まで降りると大丈夫でした。上記はギボシの上を昇る北斗七星と我がテントを比較明で撮ったものです。月齢11.8の月が雪原を照らしています。他にテン泊されている方がいたのでサイレント・シャッターを使ってみました。

2020年12月26日 19時17分頃 カメラ:EOS R(HKIR改造) レンズ:Sigma 14-24mm F2.8 (24mm、F3.2) 露出5秒 ISO 1600  ※ ドロップイン・フィルター付きマウント・アダプターを使用し、レンズ後部にソフト・フィルター(Lee 3)とクリア・フィルターを取り付け。星野部は「ソフト3枚+クリア1枚」、地上部は「クリア3枚」をSEQUATORでスタックし、Photoshopで合成。PhotoshopとLightroomで現像。

こちらは権現岳から青年小屋にかけての東の空を昇っていくオリオン座とふたご座です。

2020年12月27日 1時11分頃 カメラ:EOS R(HKIR改造) レンズ:Sigma 14-24mm F2.8 (17mm、F4) 露出10秒 ISO 3200  ※ ドロップイン・フィルター付きマウント・アダプターを使用。星野部はソフト・フィルター(Lee 3)を付けた1枚撮り。地上部はクリア・フィルター付きで撮った3枚をスタック。Photoshop、Lightroomで合成及び現像。

冬の大三角が編笠山にかかるのを待っていたら、雲が湧いてきてしまいました。それにしても、今年は雪が少ないですね。年末で富士山がほとんど冠雪していなかったのは驚きです。(日本海側は豪雪のようですが・・・。)

2020年12月26日15時16分 Fuji X-T30

昼間に編笠山山頂で撮った八ヶ岳オールスターズです。
今年はコロナもあり、あまり更新できませんでしたが、お世話になりました。来年もコツコツ更新するつもりなのでよろしくお願いします<m(__)m>

 

冬の赤岳

先週の土曜日(1月11日)、赤岳に登ってきました。
今年は暖冬ですが、一応厳冬期に赤岳に登頂したのは私にとって初めての経験。50代半ばで山に登り始め、目標にしていた「冬の赤岳」を還暦直前に達成できて素直にうれしいです。 “冬の赤岳” の続きを読む

硫黄岳に立つ北斗

2019年12月28日23時08分頃    カメラ:NIKON D810A レンズ:Nikkor AF-S 20mm F1.8G (F2.8) 露出6秒 ISO4000  ※ 「フィルター無し5枚」と「フィルター(Lee 5番・レンズ前面)有り4枚+フィルター無し1枚」をそれぞれSEQUATORでスタック。その後、FlatAideProでレベル補正、カブリ補正を行い、「フィルター無し基準画像1枚」も使用しながらPhotoshop & Lightroomで現像処理。

12月28日の夜に撮った星景写真を続けます。 “硫黄岳に立つ北斗” の続きを読む

南極老人星~赤岳に輝く

恭賀新年

2020年を迎えました。本年もよろしくお願いします。

2019年12月28日 23時24分頃  カメラ:NIKON D810A レンズ:AF-S 35mm F1.8(F2.8) 露出5秒 ISO4000   ※〈フィルターなし6枚〉、〈フィルター有り(Lee3)5枚+フィルター無し1枚〉をSEQUATORで合成。FlatAidePro(フラット補正)、Photoshop & Lightroomで現像。

新年の最初を飾るのは、昨年末に赤岩の頭から撮った一枚です。静寂と雪明りの中で赤岳の向こうにシリウスが煌々と輝くのを見ていたところ、赤岳の右側に赤い星が・・・。カノープスです。八ヶ岳越しに見えるとは思っていませんでしたが、赤岳と中岳の間のなだらかな窪みの空間に顔を出してくれました。 “南極老人星~赤岳に輝く” の続きを読む

冬の大三角~八ヶ岳に立つ

2019年12月28日22時23分頃 カメラ:NIKON D810A レンズ:Zeiss Distagon 15mm F2.8(絞りF3.5) 露出10秒 ISO 5000  ※〈フィルターなし5枚〉、〈フィルター有り(Lee3)4枚+フィルター無し1枚〉をSEQUATORで合成。その後、FlatAidePro(フラット補正)、Photoshop & Lightroomで現像。

 

今月はインフルエンザに罹ったりして、山も星撮りもできない日々が続きました。仕事納め(27日)の翌日、赤岳鉱泉にテント泊してナイトハイクで赤岩の頭へ行き、今年最後の星景写真を撮ってきました。今年2月にほぼ同じ場所へ行ったので、今回が事実上2度目のトライになります。

気温は-10℃くらい、微風という好条件下で3時間ほど過ごしました。来年は仕事面で変化を迎えそうな予感のする中、山の神様とお星様に感謝と加護を祈って下山したのでした。 “冬の大三角~八ヶ岳に立つ” の続きを読む

文三郎尾根を昇るオリオン

前回に続き、行者小屋と八ヶ岳文三郎尾根の間で撮影した冬の星座をお届けします。

2019年11月30日23時35分頃 カメラ:NIKON D810A レンズ:Zeiss Distagon 15mm F2.8 絞りF3.2 露出15秒 ISO 6400 トリミングあり。 〈フィルターなし6枚〉と〈フィルター有り(Lee3)5枚+フィルター無し1枚〉をSEQUATORで処理した後、Photoshop & Lightroomで合成及び現像。

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赤岳~宇宙荘厳

先週末、行者小屋でテントを張り、ナイトハイクして星景写真を撮ってきました。

赤岳主峰の頂上を冬の星座(おうし座、ぎょしゃ座、オリオン座、ふたご座)が昇っていきます。雪の白と岩の黒がまじりあい、山の峻険さを際立たせました。そして星は、凛として美しい。

D810Aのおかげで、カリフォルニア星雲、エンゼルフィッシュ星雲、M42、バーナードループ、バラ星雲、などの赤色ガス雲が思った以上にしっかり写っています。久々に満足のいく一枚となりました。

2019年11月30日23時21分頃
カメラ:NIKON D810A レンズ:Zeiss Distagon 15mm F2.8
絞りF3.2 露出15秒 ISO 6400
※ 星野用にSEQUATOR〈フィルターなし6枚〉、SEQUATOR〈フィルター有り(Lee3)5枚+フィルター無し1枚〉、SEQUATOR〈フィルター有り(Lee3)5枚〉、SEQUATOR(カペラ用滲み補正)〈フィルター有り(Lee3)5枚〉、基準画像1枚をPhotoshop & Lightroomで処理。

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赤岳と冬の大三角

2019年2月2日 20時32分頃 カメラ: NIKON D810A レンズ: Nikkor AF 20mm F1.8G(F2.8) ISO 3200  露出10秒 ※ソフト・フィルター有り(Lee 3)5枚、フィルター無し5枚をSequatorでそれぞれ処理し、さらにPhotoshopでマスク合成。 Software: Photoshop & Lightroom

現像に手間取ってしまいましたが、2月2日に赤岳鉱泉に泊まった夜、赤岩の頭の下まで行って撮った星景写真を載せます。雲が何度も出ましたが、この前後は少し星空が広がってくれました。行く前は赤岳天望荘の灯りがもっと目立つかと思っていましたが、そうでもありませんでした。甲府方面の光害で天望荘の灯りが目立たないという面もあるのでしょうね。 星も山も、美しい夜でした。

ついでに、もう少し早い時間に15mmで撮った写真も載せておきます。これは前回、Photoshopによる滲み処理の作例で載せたものと同じファイルで滲ませ加減を弱くしたものです。この時は15mm用の前面ソフト・フィルターを使わなかったため、フィルター有り無しの作品はありません。今になってとても後悔しています。

2019年2月2日 20時03分頃 カメラ: NIKON D810A レンズ: Zeiss Distagon 15mm F2.8(F3.2) ISO 3200 露出13秒 ※フィルター無し7枚をSequatorで処理し、Photoshopで輝星に滲みを付加。 Software: Photoshop & Lightroom

雲の切れ間に~大犬と八ヶ岳 (SEQUATORと雲について)

2019年2月2日 20時48分頃 
NIKON D810A AF-S 20mm F1.8G (F2.8) ISO 3200 露出10秒
星野部分は6枚をSEQUATORで合成し、前景はPHOTOSHOPで加算平均合成。
Software: Adobe Lightroom Classic & Photoshop

赤岳鉱泉にテント泊し、夕方から赤岩の頭に向けて登ったときに撮った星景写真です。稜線上は風の音がしていたので、赤岩の頭のすぐ下のルート上に赤岳方面の視界が開けたこの地点から撮影しました。この日は日中快晴でしたが、日没とともに雲が湧いてくる天気でした。1時間ほどかけてわずか3カットだけ撮りましたが、雲が増えて星の位置も変わってきたのでこれを最後に下山しました。大犬(シリウス)は八ヶ岳にとても似合うと思いました。

私は星景撮影でSEQUATORというソフトをよく使います。星像を固定しながら複数枚のファイルを重ね(スタックし)、高感度撮影に特有なノイズを減らす一方、地上風景もぶらさないという便利なソフトです。部分的に星像がうまく重ならないで線になってしまうことも時にありますが、フリーソフトなので文句を言ったら罰が当たりますね(笑)。 このカットでは、さすがに手前の木はうまく合成できないだろうと思いましたが、拡大しても問題ありませんでした。

さて、この便利ソフトですが、雲が多い時は少し悩みます。SEQUATORによって星と地上部は固定されても、雲だけは(上の写真では60秒分)流れて写るからです。不自然と思い始めれば、気になります。日周運動を長秒で撮っても雲はやはり流れて写りますが、星も線になるので不自然に感じません。

ちなみに、上の写真の星野部分を一枚撮りに差し替えたのが次の写真です。雲の形が10秒分だけ写っているため、目で見た感じに近いのはこちらの方。ISO3200くらいなら、ノイズ除去ソフトを使えばそんなにざらざらしていません。(もちろん、拡大して見ればSEQUATORを使った方がきれいですが。) どっちがいいのか、試行錯誤やケース・バイ・ケースで決めることになると思います。

 

2019年迎春~南八ヶ岳主群と北天

2018年12月30日22時23分頃
D810A / Distagon 15mm(F2.8) F 3.2 露出15秒 ISO 4000
自作滲みフィルター付き7枚をフィルター無し7枚をそれぞれSequatorで処理。
現像等にはPhotoshopとLightroomを使用。

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。

12月30日の夜、三ツ頭でテント泊して星を撮ってきました。当日は冬型が少し緩む(等高線が広がる)という予報。実際、日中は風も弱く穏やか。安心してテントを張りましたが・・・、舐めてました。
日が傾くにつれて風が強まり、テントが飛ばされないか心配になる有り様。気温もテント内で最低-21度。カメラのバッテリーはどんどん駄目になり、三脚も「ぶれてるかな?」と心配しながらの撮影でした。撮れた構図はわずか2カットのみ。
山の体力・技術・知識、星撮りの実践について、反省と学ぶことが多い年の瀬の山行きでした。

写真は八ヶ岳オールスターズと北天の豪華な共演です。
権現から赤岳まで、三ツ頭から望むこの構図は本当に素晴らしいと思います。今年はまだ雪が少ないんでしょうか? 北斗七星、小北斗、カシオペアにおまけで二重星団(カシオペアの上)とアンドロメダ大星雲(画面左上隅)も写っています。
本当はこの後、同じ構図で北天日周運動を撮ろうと思っていたんです。でも、待機時に三脚が風で倒されたため、めげて諦めました(苦笑)。いつになるか、移動性高気圧のときに再トライしたいと思います。

翌朝、三ツ頭から (Fuji XE-3  /  XC-16-50mm)