南極老人星~赤岳に輝く

恭賀新年

2020年を迎えました。本年もよろしくお願いします。

2019年12月28日 23時24分頃  カメラ:NIKON D810A レンズ:AF-S 35mm F1.8(F2.8) 露出5秒 ISO4000   ※〈フィルターなし6枚〉、〈フィルター有り(Lee3)5枚+フィルター無し1枚〉をSEQUATORで合成。FlatAidePro(フラット補正)、Photoshop & Lightroomで現像。

新年の最初を飾るのは、昨年末に赤岩の頭から撮った一枚です。静寂と雪明りの中で赤岳の向こうにシリウスが煌々と輝くのを見ていたところ、赤岳の右側に赤い星が・・・。カノープスです。八ヶ岳越しに見えるとは思っていませんでしたが、赤岳と中岳の間のなだらかな窪みの空間に顔を出してくれました。 “南極老人星~赤岳に輝く” の続きを読む

天の川と金魚

2018年7月14日21時46分頃         カメラ:NIKON D810A レンズ:AF-S 35mm F1.8(F2.8) 露出5秒 星野部はISO6400 フィルター無し12枚をSEQUATORでスタックし、Photoshop&Lightroomで現像処理。 空と地上の境界付近は1枚撮り、地上部は12枚の加算平均です。

先週末は一足早いお盆休みで広島に帰省していました。星の写真がないので、昨年7月に越後駒ケ岳へ行った時に撮った夏の銀河の蔵出し写真を載せさせてもらいます。 “天の川と金魚” の続きを読む

越後駒 さそり座2態

<荒沢岳と夏の銀河>

2019年4月29日 1時20分頃 カメラ:NIKON D810A レンズ:AF-S 35mm F1.8(F2.5) 露出6秒 ISO6400 「フィルター(Lee3前面)有り7枚+フィルター無し1枚」と「フィルター無し9枚」をそれぞれSEQUATORでスタックした後、Photoshop&Lightroomで現像処理。

前回に引き続き、越後駒ヶ岳の手前から撮った星景です。今回はさそり座を35㎜で撮った2つの写真を紹介します。

1枚目は、月が出る前に荒沢岳(左下)を借景したさそり座~射手座~たて座の銀河です。真ん中の大きな輝星は木星、左下の輝星は土星になります。当日はこの時間まで雲があり、左上に写っている黒い雲が流れて行ったあと、しばらく快晴になりました。

それにしても、暗い空だとこんなに銀河写るんですね。昔はフィルムカメラ(ASA400)を望遠鏡に載せ、手動ガイド15分でもここまで写ったかどうか? それが今は、固定撮影の6秒露出(ISO6400)を重ね、ソフトウェアを使うと地上風景も止まって写るなんて! 「もうすぐ人口流星群が実用化される」なんていうニュースを見ると顔をしかめてしまいますが、私も技術の進歩の恩恵を受けていることは間違いない事実です・・・。

<月照らす中岳、兎岳と木星、蠍>

2019年4月29日 3時8分頃 カメラ:NIKON D810A レンズ:AF-S 35mm F1.8(F2.8) 露出6秒 ISO6400 星野用に「フィルター(Lee3前面)有り8枚+フィルター無し1枚」と「フィルター無し9枚」をそれぞれSEQUATORでスタックした後、Photoshop&Lightroomで現像処理

2枚目は月が出て、薄明が始まる直前のさそり座を撮った写真です。右の山は中岳、左は兎岳(多分?)。

月光が雪面に映す自分の影を見ながらシャッター音を聞き、蠍を見上げては宇宙の神秘を思いました。

磐梯山火口壁を登る蠍と銀河(銅沼から)

2019年4月13日 1時11分頃  カメラ:NIKON D810A レンズ:AF-S 35mm F1.8G 絞りF2.5 露出5秒 ISO5000  *星野用に「フィルター(Lee3)有り10枚+フィルター無し1枚」と「フィルター無し11枚」をそれぞれSEQUATORでスタックしたもの、前景用にフィルター無し11枚をPhotoshopで加算平均したものをPhotoshop&Lightroomで現像処理。

先週金曜日、半休をとって夕方自宅を出発、磐梯山へ向かいました。夜10時頃から裏磐梯スキー場のゲレンデを1時間強ほど登り、銅沼(あかぬま)から星景写真を撮ることができました。

磐梯山火口壁は大迫力。さそり座、木星、夏の銀河が昇ってきたのが櫛ヶ峰(左側の山)と天狗岩(右側の尖がり)の間で、現像してみたら「登って」いくように見えたのでこのタイトルにしてみました。前日(?)降雪したおかげで、今季のこの時期にしては山にも雪が着いてくれていました。なお、火口壁がそそり立っているため、南中しても蠍の尻尾までは見えません。

僕の最近の星撮りは空の状態が今一つだったのですが、この夜は雲一つなく綺麗に晴れてくれました。土曜の夜は雲が出そうだと思って金曜日に会社を早退したのが吉と出た格好です。何カットか撮れたので、追々ご紹介したいと思っています。

下の写真は翌朝(正確には当日の朝)、銅沼から見た櫛ヶ峰と火口壁です。

4月13日6時48分頃。X-E3/XC16-50㎜で撮影した3枚からLightroomでパノラマ合成。

磐梯山の山頂(剣ヶ峰)は画面右端の外側の奥の方になります。銅沼からは火口壁に遮られて見えません。次の写真の通り、下のスキー場からだと、火口壁(木の上)の向こうに巨大で真っ白な剣ヶ峰が顔を覗かせていました。

X-E3/XC16‐50㎜(50㎜) 大幅トリミングしたので解像度が低下しています。

最後に、火口壁に上がって望む剣ヶ峰はこのように見えます。右側の黒っぽい尖がりが天狗岩、左のどっしりした頂が磐梯山山頂になります。星もよかったけど、山もよかったです。

13時24分 X-E3/XC16-50㎜(16㎜ F10)