射手から白鳥~磐梯山銅沼より

2019年4月13日 2時14分頃
カメラ:NIKON D810A レンズ:Zeiss Distagon 15mm F2.8
絞りF4 露出15秒 ISO 6400
星野用に「フィルター(Lee3)有り5枚+フィルター無し1枚」と「フィルター無し6枚」をそれぞれSEQUATORでスタックし、その後、Photoshop & Lightroomで処理。

先週末に磐梯山銅沼で撮った写真の続きです。射手座から夏の大三角までの横たわる銀河をまとめてみました。右端の明るい星は木星です。

下の写真は同じような構図を魚眼でとらえたものです。ピントが少し甘かったようで反省しています。

2019年4月13日1時52分頃      カメラ:NIKON D810A レンズ:Sigma 魚眼 15mm F2.8 絞りF3.5 露出20秒 ISO5000 9枚(フィルターなし)をSEQUATORで合成した後、Photoshop & Lightroomで現像処理。

 

 

磐梯山火口壁を登る蠍と銀河(銅沼から)

2019年4月13日 1時11分頃  カメラ:NIKON D810A レンズ:AF-S 35mm F1.8G 絞りF2.5 露出5秒 ISO5000  *星野用に「フィルター(Lee3)有り10枚+フィルター無し1枚」と「フィルター無し11枚」をそれぞれSEQUATORでスタックしたもの、前景用にフィルター無し11枚をPhotoshopで加算平均したものをPhotoshop&Lightroomで現像処理。

先週金曜日、半休をとって夕方自宅を出発、磐梯山へ向かいました。夜10時頃から裏磐梯スキー場のゲレンデを1時間強ほど登り、銅沼(あかぬま)から星景写真を撮ることができました。

磐梯山火口壁は大迫力。さそり座、木星、夏の銀河が昇ってきたのが櫛ヶ峰(左側の山)と天狗岩(右側の尖がり)の間で、現像してみたら「登って」いくように見えたのでこのタイトルにしてみました。前日(?)降雪したおかげで、今季のこの時期にしては山にも雪が着いてくれていました。なお、火口壁がそそり立っているため、南中しても蠍の尻尾までは見えません。

僕の最近の星撮りは空の状態が今一つだったのですが、この夜は雲一つなく綺麗に晴れてくれました。土曜の夜は雲が出そうだと思って金曜日に会社を早退したのが吉と出た格好です。何カットか撮れたので、追々ご紹介したいと思っています。

下の写真は翌朝(正確には当日の朝)、銅沼から見た櫛ヶ峰と火口壁です。

4月13日6時48分頃。X-E3/XC16-50㎜で撮影した3枚からLightroomでパノラマ合成。

磐梯山の山頂(剣ヶ峰)は画面右端の外側の奥の方になります。銅沼からは火口壁に遮られて見えません。次の写真の通り、下のスキー場からだと、火口壁(木の上)の向こうに巨大で真っ白な剣ヶ峰が顔を覗かせていました。

X-E3/XC16‐50㎜(50㎜) 大幅トリミングしたので解像度が低下しています。

最後に、火口壁に上がって望む剣ヶ峰はこのように見えます。右側の黒っぽい尖がりが天狗岩、左のどっしりした頂が磐梯山山頂になります。星もよかったけど、山もよかったです。

13時24分 X-E3/XC16-50㎜(16㎜ F10)

会津駒雪景色と冬の星座

2019年3月9日 20時02分頃   カメラ:NIKON D810A レンズ:Zeiss Distagon 15mm F2.8 絞りF3.2 露出15秒 ISO 4000     フィルター無し7枚をSEQUATORで合成し、その後、Photoshop、Lightroomで処理。

今月は週末の天気や月齢の関係に加え、お彼岸で帰省もしたので星見と山は前半の2回だけでした。そこでまた、9日夜の会津駒から撮った星景です。

この夜は雲が出て星景のコンディションが良くありませんでしたが、尾瀬方面の雪景色と星のコラボは素晴らしかったです。

次の写真は定番の冬の大三角。同じような写真が多くてすみません。

2019年3月9日21時07分頃    カメラ:NIKON D810A レンズ:Nikkor AF-S 20mm F1.8G 絞りF2.8 露出10秒 ISO4000    フィルター無し7枚をSEQUATORで合成し、その後、Photoshop&Lightroomで合成及び現像処理。

 

行く冬を惜しむ~会津駒ヶ岳

2019年3月9日20時35分頃  カメラ:NIKON D810A  レンズ:Sigma 魚眼 15mm F2.8 絞りF3.5 露出20秒 ISO 5000   7枚をSEQUATORで合成し、その後、Photoshop、Lightroomで現像処理

3月9日から10日にかけて会津駒ヶ岳へ行ってきました。

燧ケ岳・至仏山・平ヶ岳をバックにした、雪原と冬のダイヤモンドと火星のコラボになります。この日は夕方から雲が出てご覧のような天気でしたが、おかげてフィルター無しで星が滲んでくれました。

「行く冬を惜しむ」というタイトルは、左上に獅子座の大鎌が入っていることもあって思いつきました。今年は雪が少ないまま、冬山シーズンが終わりそうですね。続きもアップしたいのですが、週末は実家へ帰ったりするため、来週以降になりそうです。

北斗七星と麦星

2019年3月2日 22時35分頃
カメラ:NIKON D810A レンズ:Zeiss Distagon 15mm F2.8
絞りF3.2 露出15秒 ISO 4000
「フィルター有り6枚+フィルター無し1枚」と「フィルター無し7枚」をそれぞれSEQUATORでスタックした後、Photoshop&Lightroomで合成及び現像処理。

3月2日夜の続きです。

赤面山山頂の先から那須連峰と冬の星座を撮ったあと、後ろ(東)の空を振り返ると北斗七星と牛飼い座のアークトゥルスが昇ってきていました。「春遠からじ」を感じ、赤面山頂、白河の街明かりと共に撮ったショットです。

北斗の柄の部分のカーブを延長した先にある橙色の輝星(画面中央やや右下、山頂標識の上の方)が牛飼い座の1等星、アークトゥルス。ギリシャ語の意味は「熊を守る者」だそうです。北斗七星は大熊座の尻尾にあたるので、そのまんまですね。
1等星とは言うものの、本当の明るさは-0.05等。シリウス、カノープス、ケンタウルスαに次いで全天で4番目に明るい星になります。カノープスは見えても低空のため、日本から肉眼で見た時には、2番目に明るい恒星、と言ってよいでしょう。赤緯が高いので見えている季節も長いです。でも、そのわりに一般的な知名度はあまり高くないように思います。
アークトゥルスの和名は麦星と言います。麦の収穫時期(初夏)に宵の空で(南東方向に)明るく輝くからだとか。日本ではあまり麦を作らなくなったのでピンと来ませんが、日本人の農耕の歴史をほのかに伝えてくれています。ちなみに、このブログ・タイトルの写真で山の尖がりの上に写っている橙色の輝星もアークトゥルス。僕はとても好きな星です。
この夜からDistagon 15㎜のレンズ前面に着けるソフトフィルターを、プロテクターにラッカー吹き付けた自作から、Lee 3番の貼り付けに代えました。こちらの方が塩梅良いように感じます。(私の撮影・現像スタイルはこちら。)

茶臼岳、朝日岳と冬の大三角

2019年3月2日 21時18分頃 カメラ:NIKON D810A レンズ:Nikkor AF-S 20mm F1.8G 絞りF2.8 露出10秒 ISO 4000 「フィルター有り6枚+フィルター無し1枚」と「フィルター無し7枚」をそれぞれSEQUATORで合成し、その後、Photoshop&Lightroomで合成及び現像処理。

今回も3月2日に赤面山で撮影した星景写真を紹介します。

那須岳(茶臼岳)、朝日岳を前景にした冬の大三角です。左下方向は那須の街灯りで明るいですが、ほぼ思っていたイメージで撮ることができました。個人的にはかなり満足感の高い1枚となりました。

※ 過去に記した撮影データについて補足説明することがあります。私はソフトフィルター有りと無しとで複数枚撮影し、それぞれをSEQUATORでスタックしてからPHOTOSHOPで合成することが多いです。そのプロセスを例えば、「フィルター有り・無しで7枚を撮影してそれぞれSEQUATORで処理し・・・」と記載していました。でも、最近気づいたのですが、これは正確ではありません。実際には〈フィルター有り6枚とフィルター無し1枚〉と〈フィルター無し7枚〉の2セットをそれぞれSEQUATORで処理しています。(その際、PHOTOSHOPで合成する際の位置合わせのため、共通するフィルター無しの1枚を基準画像にします。) 申し訳ありませんが、過去の撮影データについては、この説明を以って読み替えて頂きますようお願いします。

那須の山と冬の星座3作

【春よ、来い~冬のダイヤモンドが那須のお山に傾く】

2019年3月2日 22時19分頃 カメラ:NIKON D810A レンズ:Zeiss Distagon 15mm F2.8 絞りF3.2 露出15秒 ISO 4000  ソフトフィルター(LEE3)有りと無しをそれぞれ7枚、SEQUATORで合成。その後、Photoshop、Lightroomで処理。

今週末も出かけていたので、3月2日に赤面山から撮った星景の現像が進んでいませんでした。那須連峰の主脈(那須岳、朝日岳、三本槍岳)と冬の星座を絡めた3ショットをお届けします。

1枚目は赤面山の山頂から撮った那須連峰主脈と冬のダイヤモンドです。題名ですが、この写真を撮っているとき、夜なのに鳥のさえずりが風に乗って聞こえてきました。雪景色ですが、もう春が近いんだなあ、と思いながら撮ったショットです。

【那須のお山を駆ける冬の星座たち】

2019年3月2日 22時01分頃 カメラ:NIKON D810A レンズ:Zeiss Distagon 15mm F2.8 絞りF3.2 露出15秒 ISO 4000 ソフトフィルター(LEE3)有りと無しをそれぞれ7枚、SEQUATORで合成。その後、Photoshop、Lightroomで処理。

那須の山を画面にもっと入れたくて、赤面山の山頂から前岳側に少し下ったところから撮りました。山頂以上に強風(10メートル超?)で、PCで見るまでは「ぶれているんじゃないか」と心配しながらの撮影でした。

【カシオペアから大犬まで~赤面山にて】

2019年3月2日 20時44分頃 カメラ:NIKON D810A レンズ:Sigma 魚眼 15mm F2.8 絞りF3.5 露出20秒 ISO 3200 フィルター無し6枚をSEQUATORで合成し、その後、Photoshop、Lightroomで現像処理。

赤面山の山頂越しに魚眼で撮ったショットです。ここなら風は弱かったので、最初はここから撮りました。山頂は風の通り道なんでしょうね。この写真はソフトフィルター無しで撮り、Photoshopで輝星に滲みを加えたものです。魚眼なら不自然さがどうにか許容範囲でしょうか? ソフトフィルターをレンズの後ろに付けた方が星はきれいに写りますが、前景が雪山だとフィルター無しの方が好みです。

赤岳と冬の大三角

2019年2月2日 20時32分頃 カメラ: NIKON D810A レンズ: Nikkor AF 20mm F1.8G(F2.8) ISO 3200  露出10秒 ※ソフト・フィルター有り(Lee 3)5枚、フィルター無し5枚をSequatorでそれぞれ処理し、さらにPhotoshopでマスク合成。 Software: Photoshop & Lightroom

現像に手間取ってしまいましたが、2月2日に赤岳鉱泉に泊まった夜、赤岩の頭の下まで行って撮った星景写真を載せます。雲が何度も出ましたが、この前後は少し星空が広がってくれました。行く前は赤岳天望荘の灯りがもっと目立つかと思っていましたが、そうでもありませんでした。甲府方面の光害で天望荘の灯りが目立たないという面もあるのでしょうね。 星も山も、美しい夜でした。

ついでに、もう少し早い時間に15mmで撮った写真も載せておきます。これは前回、Photoshopによる滲み処理の作例で載せたものと同じファイルで滲ませ加減を弱くしたものです。この時は15mm用の前面ソフト・フィルターを使わなかったため、フィルター有り無しの作品はありません。今になってとても後悔しています。

2019年2月2日 20時03分頃 カメラ: NIKON D810A レンズ: Zeiss Distagon 15mm F2.8(F3.2) ISO 3200 露出13秒 ※フィルター無し7枚をSequatorで処理し、Photoshopで輝星に滲みを付加。 Software: Photoshop & Lightroom

雲の切れ間に~大犬と八ヶ岳 (SEQUATORと雲について)

2019年2月2日 20時48分頃 
NIKON D810A AF-S 20mm F1.8G (F2.8) ISO 3200 露出10秒
星野部分は6枚をSEQUATORで合成し、前景はPHOTOSHOPで加算平均合成。
Software: Adobe Lightroom Classic & Photoshop

赤岳鉱泉にテント泊し、夕方から赤岩の頭に向けて登ったときに撮った星景写真です。稜線上は風の音がしていたので、赤岩の頭のすぐ下のルート上に赤岳方面の視界が開けたこの地点から撮影しました。この日は日中快晴でしたが、日没とともに雲が湧いてくる天気でした。1時間ほどかけてわずか3カットだけ撮りましたが、雲が増えて星の位置も変わってきたのでこれを最後に下山しました。大犬(シリウス)は八ヶ岳にとても似合うと思いました。

私は星景撮影でSEQUATORというソフトをよく使います。星像を固定しながら複数枚のファイルを重ね(スタックし)、高感度撮影に特有なノイズを減らす一方、地上風景もぶらさないという便利なソフトです。部分的に星像がうまく重ならないで線になってしまうことも時にありますが、フリーソフトなので文句を言ったら罰が当たりますね(笑)。 このカットでは、さすがに手前の木はうまく合成できないだろうと思いましたが、拡大しても問題ありませんでした。

さて、この便利ソフトですが、雲が多い時は少し悩みます。SEQUATORによって星と地上部は固定されても、雲だけは(上の写真では60秒分)流れて写るからです。不自然と思い始めれば、気になります。日周運動を長秒で撮っても雲はやはり流れて写りますが、星も線になるので不自然に感じません。

ちなみに、上の写真の星野部分を一枚撮りに差し替えたのが次の写真です。雲の形が10秒分だけ写っているため、目で見た感じに近いのはこちらの方。ISO3200くらいなら、ノイズ除去ソフトを使えばそんなにざらざらしていません。(もちろん、拡大して見ればSEQUATORを使った方がきれいですが。) どっちがいいのか、試行錯誤やケース・バイ・ケースで決めることになると思います。

 

赤岳鉱泉の夜~冬の星座

2019年2月2日22時26分~32分  D810A Distagon 15mm F2.8 星空=F3.2 13秒 ISO3200 5枚をSequator 処理。 前景=同上、F値とISOを変えて撮ったファイルをPhotoshopで合成。

先週末、赤岳鉱泉でテント泊してきました。この日はアイスキャンディー・フェスティバルでにぎわっていました。夕方から星景撮影に出かけ、夜戻ってきてみたら、静寂の中、アイスキャンディーの向こう、阿弥陀岳の上に冬の大三角が・・・。思わず、カメラを取り出して撮影したカットです。人工物の入った星景写真は好みではありませんが、これは自然の厳しさの中で鉱泉の灯りに照らされる氷の柱が妙に暖かく感じられ、わりと気に入っています。

今回は踝を痛める不覚をとってしまい、翌日は靴と擦れてひりひりする足を騙しながら何とか八ヶ岳山荘の駐車場まで下山しました。写真撮影のために山を始めて4年たちますが、体力の衰えを止めるのがやっとで、なかなか山歩きの力がつきません。でも、自然の中に入ってこういう写真が撮れたりすると、苦労してもいいからまた行こう、と思ってしまいますね。