赤岳~宇宙荘厳

先週末、行者小屋でテントを張り、ナイトハイクして星景写真を撮ってきました。

赤岳主峰の頂上を冬の星座(おうし座、ぎょしゃ座、オリオン座、ふたご座)が昇っていきます。雪の白と岩の黒がまじりあい、山の峻険さを際立たせました。そして星は、凛として美しい。

D810Aのおかげで、カリフォルニア星雲、エンゼルフィッシュ星雲、M42、バーナードループ、バラ星雲、などの赤色ガス雲が思った以上にしっかり写っています。久々に満足のいく一枚となりました。

2019年11月30日23時21分頃
カメラ:NIKON D810A レンズ:Zeiss Distagon 15mm F2.8
絞りF3.2 露出15秒 ISO 6400
※ 星野用にSEQUATOR〈フィルターなし6枚〉、SEQUATOR〈フィルター有り(Lee3)5枚+フィルター無し1枚〉、SEQUATOR〈フィルター有り(Lee3)5枚〉、SEQUATOR(カペラ用滲み補正)〈フィルター有り(Lee3)5枚〉、基準画像1枚をPhotoshop & Lightroomで処理。

“赤岳~宇宙荘厳” の続きを読む

秋の星座~朝日岳(奥秩父)から

久しぶりに星景を撮りに行ってきました。三連休ですがやはり土日は晴れなさそうなため、金曜日に仕事が終わってから大弛峠へ行き、ナイトハイクで1時間、朝日岳の山頂直下から星空を楽しんだ次第です。何回かに分けてご紹介します。

沈みゆくペルセウス神話の星座たち

2019年11月2日 1時39分頃
カメラ:NIKON D810A レンズ:Zeiss Distagon 15mm F2.8
絞りF3.2 露出15秒 ISO 6400
※SEQUATOR〈フィルターなし5枚〉、SEQUATOR〈フィルター(Lee3)有り4枚+フィルター無し1枚〉、基準画像1枚をPhotoshop & Lightroomで処理。

ギリシャ神話でペルセウスがペガサスに乗ってアンドロメダを助けだした話の主人公たちが西の空に沈んでいくのを超広角で1枚に収めました。もちろん、アンドロメダの美しさを自慢してポセイドンの怒りを買い、アンドロメダ姫を化けクジラの人身御供にしたカシオペア王妃も秋の天の川の中に写っています。 “秋の星座~朝日岳(奥秩父)から” の続きを読む

雲間の黄葉八ヶ岳

日曜日に阿弥陀岳に登ってきました。トルコ旅行やラグビー・ワールドカップ観戦に行ったため、山行きは(伊予ヶ岳を除いて)8月25日の日光男体山以来です。

カメラ:X-E3 レンズ:XC16-50mm(以下同じ)

行者小屋から中岳のコルへ向かい、小休憩。阿弥陀岳に取り付きます。途中で権現岳の方を見ると、雲が湧いて稜線の黄葉と絡まる光景が何か神々しい。八ヶ岳の紅葉は針葉樹の緑の中に点在する感じで、まとまって目に付くのは黄葉です。(行者小屋周辺や南沢のあたりは全般的にまだ紅葉していませんでした。もう少し秋が深まるとカラマツが綺麗ですよね。)

“雲間の黄葉八ヶ岳” の続きを読む

太郎山星景(2014年7月)

先日、日光男体山に行った時の写真をアップしましたが、そう言えば、5年前にお隣の太郎山へ星景写真を撮りに行ったことを思い出しました。太郎山は男体山と女峰山の子供(長男)なんだとか。相変わらず全然晴れてくれないのでその時の写真を現像しなおしてアップします。

写真を見ながら思い出しましたが、この時はナイトハイクで太郎山へ登りながら途中で夏の銀河を撮ったのでした。北関東の光が結構明るいなあ、と思いましたが、木々がシルエットとして浮かび上がったため、絵になりました。今回は、5年前はなかったSEQUATORを使ってみました。前景に木があるのにこれだけ合成してくれるとは、フリーソフトなのに大したものです。

2014年7月26日 21時54分頃 カメラ:NIKON D610 レンズ: Nikkor AF-S 24-70mm F2.8G (29mm 絞りF3.2)露出8秒 ISO 3200   前面にソフト・フィルターあり。5枚をSEQUATORでスタックし、Photoshop & Lightroomで現像。
2014年7月26日 22時07分頃 カメラ:NIKON D610 レンズ: Nikkor AF-S 24-70mm F2.8G (24mm F3.2)  露出8秒 ISO 3200 前面にソフト・フィルターあり。4枚をSEQUATORでスタックし、Photoshop & Lightroomで現像。

“太郎山星景(2014年7月)” の続きを読む

日光男体山

前線が本州の南に停滞したまま居座り、晴れてくれません。身体がなまっても困るので、昨日(25日)の日曜日、日光の男体山に登ってきました。
関東の平地では30度超えだったようですが、「曇り時々晴れ」のお山では、一足早く秋の気配を感じました。そう言えば、一部紅葉していた木がありましたね。

男体山は山全体が御神体になっていて、登山ではなく「登拝」と言うようです。二荒山神社の登山口で登拝料(500円)を納める必要があります。登山道の随所にある鳥居をくぐり抜けながら、行きはひたすら登り、帰りはひたすら下ります。帰り道で一瞬、カモシカが登山道を横切りました。

“日光男体山” の続きを読む

天の川と金魚

2018年7月14日21時46分頃         カメラ:NIKON D810A レンズ:AF-S 35mm F1.8(F2.8) 露出5秒 星野部はISO6400 フィルター無し12枚をSEQUATORでスタックし、Photoshop&Lightroomで現像処理。 空と地上の境界付近は1枚撮り、地上部は12枚の加算平均です。

先週末は一足早いお盆休みで広島に帰省していました。星の写真がないので、昨年7月に越後駒ケ岳へ行った時に撮った夏の銀河の蔵出し写真を載せさせてもらいます。 “天の川と金魚” の続きを読む

中門岳

昨日、会津駒ケ岳の先の中門岳へ行ってきました。最初にお断りしておきますが、星景撮影登山ではありません。「今週末は八ヶ岳方面でテント泊かナイトハイク・・・」などと妄想していたのですが、週末が近づくにつれて星空予報の指数が下がり、雷雨の恐れもあるため断念。比較的天気のよさそうな会津駒方面へ行った次第です。下山後に南会津で星景だけ撮ろうと思っていたのですが、午後に入って雨も降り、夕方になってもすっきりしなかったのであきらめて帰りました。 “中門岳” の続きを読む

雪景色と銀河~15㎜による2枚

あと3週間くらい、諸般の事情で山にも星見にも行けない状態が続きます。
関東は梅雨空が続いており、晴れないことによるフラストレーションはありませんが、そもそも休めていないので別の意味のフラストレーションは募ります(苦笑)。
そこで本日は、今年4月に撮った写真の中から、まだアップしていなかった2枚を現像してみました。季節外れになりますが、広角15㎜で撮影した雪景色と銀河のコラボをご覧ください。

〈雪原の向こうに銀河〉
2019年4月13日 2時25分頃 カメラ:NIKON D810A レンズ:Zeiss Distagon 15mm F2.8 絞りF3.5 露出15秒 ISO 5000   星野用に「フィルター(Lee3)有り4枚+フィルター無し1枚」と「フィルター無し5枚」をそれぞれSEQUATORでスタックし、その後、前景用に「フィルター無し5枚」を加算平均したものと共にPhotoshop & Lightroomで処理。
1枚目は、磐梯山火口壁の向こうに見える夏の銀河です。縦位置にして銅沼の凍結した湖面に降った雪面の割合を増やしました。コラボをご覧ください。

〈雪の荒沢岳と銀河〉
2019年4月29日 2時00分頃 カメラ:NIKON D810A レンズ:Zeiss Distagon 15mm F2.8 絞りF3.2 露出15秒 ISO 6400    星野用に「フィルター(Lee3)有り4枚+フィルター無し1枚」と「フィルター無し5枚」をそれぞれSEQUATORでスタックし、その後、Photoshop & Lightroomで処理。

2枚目は、荒沢岳と夏の銀河です。越後駒ケ岳に行く途中から撮りました。早く夏山と星空に出会いに行きたいものです。

安達太良山火口壁と雲間の星

2019年6月1日 22時56分頃 カメラ:NIKON D810A レンズ:Zeiss Distagon 15mm F2.8(F3.2) 露出13秒 ISO 3200  星野は1枚撮り、地上は7枚を加算平均してPhotoshopで合成。

関東は梅雨入りして今日も雨です。天気が悪いだけでなく、諸事情であと1か月ちょっとは星撮りできないため、二週間前の安達太良山(鉄山)星景をもう一度。 “安達太良山火口壁と雲間の星” の続きを読む

雲間の春の星~鉄山避難小屋

2019年6月1日23時39分頃  カメラ:NIKON D810A レンズ:Zeiss Distagon 15mm F2.8 (F3.2) 露出15秒 ISO 3200

先週末、福島県安達太良山山系の鉄山へ行ってきました。仕事や諸々の事情で7月末まで星撮りはできなさそう。そこで、快晴が望めないことは承知のうえ、「雲間の星でも撮れたらいい」と自分に言い聞かせての撮影行でした。

野地温泉から鬼面山、箕輪山を越えて鉄山避難小屋へ到着したのが18時過ぎ。先客が3名おられました。予想どおり雲が多かったですが、22時頃から2時間ほど撮影しました。

この写真は最後に撮ったカット。鉄山避難小屋と北斗七星、アークトゥルスを記念写真のつもりで撮りました。左手奥に磐梯山のシルエットが写っています。

雲が多かったのでいつものSEUATORは使わず、Nik CollectionのDfineでノイズを除去。前景は6枚を加算平均してノイズ除去とディテールの両立を図りました。なお、ディフュージョン・フィルターは使っていませんが、雲が天然フィルターとなって星は滲んでくれました。

鉄山避難小屋からだと、鉄山に遮られて安達太良山は見えません。そこで翌朝(日曜の朝)、鉄山まで足を延ばして安達太良山を見てきました。安達太良山はこの角度から見るのが僕は一番好きですね。