伊予ヶ岳で撮った星景写真の続きです。
前回アップした夏の大三角が西の東京湾に沈んでいく頃、反対側の東側に目を向けると、こちらは冬の大三角が東の外房を昇ってくるところでした。関東はまだまた暑いですが、季節は確実に歯車を回していますね。
画面中央下やや左で雲が照らされているあたりは、鴨川市街でしょうか? 市街地の色かぶりの処理がむずかしく、空の色がまだらになっているのはご容赦ください。でも、少し上の方の星空は暗くて綺麗でしたよ。
星景写真と山の写真を載せた不定期日記です
伊予ヶ岳で撮った星景写真の続きです。
前回アップした夏の大三角が西の東京湾に沈んでいく頃、反対側の東側に目を向けると、こちらは冬の大三角が東の外房を昇ってくるところでした。関東はまだまた暑いですが、季節は確実に歯車を回していますね。
画面中央下やや左で雲が照らされているあたりは、鴨川市街でしょうか? 市街地の色かぶりの処理がむずかしく、空の色がまだらになっているのはご容赦ください。でも、少し上の方の星空は暗くて綺麗でしたよ。
金曜日の夜、千葉方面は夕方から久しぶりに晴天が広がりました。日曜日には台風15号が直撃しそうだし、ワンチャンスにかけてみることに。
ラグビーWC前哨戦の日本対南アフリカをテレビで見た(南ア、本気でしたね…)後、南房総の伊予ヶ岳へ向かいます。伊予ヶ岳は標高336メートルの低山。調べてみたら、2013年1月に星を撮りにきたことがあります。(その時は、曇が多くて写真になってませんでした。)途中で1時間ほど仮眠し、1時から登り始めて南峰到着まで約40分です。山頂直下だけ、ロープ付きの急登がありますが、夜間でも特に危険はありませんでした。ただ、気温25度で湿度が高いこの時期、低山登りは暑いです。汗かきの私はシャツが絞れるくらい汗をかきました。
天文薄明まで2時間ほど星景写真を撮ったので、何回かに分けて紹介します。
到着した時、「夏の名残り」とも言える夏の大三角が東京湾に沈んでいくところでした。東京湾と星空の組み合わせは、私にはとても新鮮でした。左下の房総半島側の双耳峰は「南総里見八犬伝」の舞台となった富山(とみさん)です。
現像して拡大してみたら、画面中央の下寄り(アルタイルの右下)に富士山が写っていました。夜間登山の明かりも見えますね。
先日、日光男体山に行った時の写真をアップしましたが、そう言えば、5年前にお隣の太郎山へ星景写真を撮りに行ったことを思い出しました。太郎山は男体山と女峰山の子供(長男)なんだとか。相変わらず全然晴れてくれないのでその時の写真を現像しなおしてアップします。
写真を見ながら思い出しましたが、この時はナイトハイクで太郎山へ登りながら途中で夏の銀河を撮ったのでした。北関東の光が結構明るいなあ、と思いましたが、木々がシルエットとして浮かび上がったため、絵になりました。今回は、5年前はなかったSEQUATORを使ってみました。前景に木があるのにこれだけ合成してくれるとは、フリーソフトなのに大したものです。
先週末は一足早いお盆休みで広島に帰省していました。星の写真がないので、昨年7月に越後駒ケ岳へ行った時に撮った夏の銀河の蔵出し写真を載せさせてもらいます。 “天の川と金魚” の続きを読む
今朝、台風6号は三重県に上陸しました。で、今週末も家にいます。
手持ち無沙汰から昨年の同時期に越後駒ケ岳から魚眼で撮った写真を再現像してみました。今年の夏の星座は、昨年さそり座の右、てんびん座のあたりにいた木星が銀河の真ん中に来て土星がはじき出され、火星は全然違う場所(かに座としし座の間あたり)にいます。惑星を「惑う星」とはよく言ったものですね。 “木星、土星、火星と銀河(2018年7月)” の続きを読む
やっと時間がとれるようになり、梅雨ももうすぐ明けるはず。今週末は「行くぞ!」と気合いが入っています。が、今朝になって、熱帯低気圧(←台風になるかも)が関東に接近するという予報が出てきました。希望はまだ捨てていませんが、ガックリきています。
さて、天気が悪い間、いろいろ妄想しておりましたが、今日はその一つをご紹介します。それは魚眼レンズの非魚眼化(defish)です。魚眼レンズで撮ると、広範囲が写りはするんですが、典型的には下のように大きく湾曲してしまいます。 “非魚眼化” の続きを読む
あと3週間くらい、諸般の事情で山にも星見にも行けない状態が続きます。
関東は梅雨空が続いており、晴れないことによるフラストレーションはありませんが、そもそも休めていないので別の意味のフラストレーションは募ります(苦笑)。
そこで本日は、今年4月に撮った写真の中から、まだアップしていなかった2枚を現像してみました。季節外れになりますが、広角15㎜で撮影した雪景色と銀河のコラボをご覧ください。
2枚目は、荒沢岳と夏の銀河です。越後駒ケ岳に行く途中から撮りました。早く夏山と星空に出会いに行きたいものです。
関東は梅雨入りして今日も雨です。天気が悪いだけでなく、諸事情であと1か月ちょっとは星撮りできないため、二週間前の安達太良山(鉄山)星景をもう一度。 “安達太良山火口壁と雲間の星” の続きを読む
前回と同じく、鉄山避難小屋に泊まったときの星景です。雲間の撮影で星景写真としては今一つですが、アップします。3枚を加算平均した前景と1枚撮りの星野をPhotoshopで合成しています。
さて、このブログでは俗世のことは書かないつもりなんですが、今日は例外。イーロン・マスク氏のスターリンク(Starlink)構想について少し書かせてください。
スターリンクとは、衛星を2020年代半ばまでに1万2千基(!)打ち上げ、インターネット等の利便性を高める計画です。先月、最初の衛星60基が打ち上げられたので、構想と言うより、もう現実になりつつあると言ってよいでしょう。
最初は、ふ~ん、と思ってただけでした。でも、衛星の数が半端ではなく、軌道も低いため、衛星が太陽光を反射して星座の形すらわからなくなりかねない、と知って大ショック。ドヨーンとした重い気持ちが続いています。
このStarlink構想、世の中では、「便利になるからいいことだ」という受け止めの方が多いと思います。僕にしても、山へ登って携帯がどこでもつながれば、遭難のリスクも減るに違いありません。メリットは確かにあります。でも、人類が太古から星を見て感じていた神秘に触れることがこれからできなくなる、というのはどうなんでしょう? 何か、人類はおそろしい領域に足を踏み入れているんかないか、という気すらしてきます。
イーロン・マスクを止める手立てはないし、万一、彼がやめてもほかの人がやるでしょう。でも、僕はStarlink計画には反対です。便利さのために星の美しさに触れる機会を奪われたくありません。単なる趣味人のわがままじゃないか、と言う声もあるでしょうが、僕ら星に興味を持つ者だけでなく、人類全体がStarlinkによって大切なものを失ってしまう、と思います。
衛星が光をまったく反射しなくなる技術が開発され、イーロン・マスクがその分野に予算をかけようと思わない限り、星景写真を撮る機会は近い将来、大幅に減ってしまうことでしょう。そんな日が来ることを畏れつつ、このブログを続けていきます。(なお、この件については、今後何か特別の進展がない限り、もう書きません。次回からはまた、純粋に星景写真と山の写真を載せていきたいと思います。)
先週末、福島県安達太良山山系の鉄山へ行ってきました。仕事や諸々の事情で7月末まで星撮りはできなさそう。そこで、快晴が望めないことは承知のうえ、「雲間の星でも撮れたらいい」と自分に言い聞かせての撮影行でした。
野地温泉から鬼面山、箕輪山を越えて鉄山避難小屋へ到着したのが18時過ぎ。先客が3名おられました。予想どおり雲が多かったですが、22時頃から2時間ほど撮影しました。
この写真は最後に撮ったカット。鉄山避難小屋と北斗七星、アークトゥルスを記念写真のつもりで撮りました。左手奥に磐梯山のシルエットが写っています。
雲が多かったのでいつものSEUATORは使わず、Nik CollectionのDfineでノイズを除去。前景は6枚を加算平均してノイズ除去とディテールの両立を図りました。なお、ディフュージョン・フィルターは使っていませんが、雲が天然フィルターとなって星は滲んでくれました。
鉄山避難小屋からだと、鉄山に遮られて安達太良山は見えません。そこで翌朝(日曜の朝)、鉄山まで足を延ばして安達太良山を見てきました。安達太良山はこの角度から見るのが僕は一番好きですね。