またまた、GWに越後駒ヶ岳で撮った写真から。
東の空に夏の大三角と天の川をねらって撮っていたら、どうも山の向こうが赤く明るい。「こんなところでも随分光害があるんだな・・・」と思っていたら、お月さんでした。
題名はモネの「印象・日の出」をもじって。月の出にもかかわらず、天の川、暗黒星雲、北アメリカ星雲などがしっかり写ってくれて嬉しい誤算でした。
星景写真と山の写真を載せた不定期日記です
またまた、GWに越後駒ヶ岳で撮った写真から。
東の空に夏の大三角と天の川をねらって撮っていたら、どうも山の向こうが赤く明るい。「こんなところでも随分光害があるんだな・・・」と思っていたら、お月さんでした。
題名はモネの「印象・日の出」をもじって。月の出にもかかわらず、天の川、暗黒星雲、北アメリカ星雲などがしっかり写ってくれて嬉しい誤算でした。
今月は星景撮影には行けなさそうな感じです。ブログの更新も諸事情で遅れています。そういうわけで、今日あげるのはまたまた4月29日に越後駒ヶ岳で撮った写真です。
真ん中やや右の橙色の星がアークトゥルス(牛飼い座の1等星)、越後駒の上に輝く青白い星がスピカ(おとめ座の1等星)になります。星座としては、牛飼い座とおとめ座のほか、かんむり座、てんびん座、かみのけ座などが写っています。越後駒が少し赤いのは、月の出が間近だったせいでしょうか?
春の星座はやっぱり地味ですね。1等星(アークトゥルス、スピカのほかに獅子座のレグルスがあります)が少ないせいだと思っていましたが、考えてみれば、秋の星座(=フォーマルハウトのみ)よりは多いんです。春は2等星が少ないのか、はたまた、秋のようにギリシャ神話的なストーリーに乏しいせいか、とか考えてみましたが、よくわかりません。それはさておき、春の星座は地味でも味わい深い、と思えるようになったこの頃です。
今日は日帰りで尾瀬の燧ケ岳へ行ってきました。カメラを車の中に置き忘れたため、俎嵓(まないたくら)からスマホで撮った柴安嵓の写真をご紹介します。左手に至仏山と尾瀬ヶ原が見えています。カメラを忘れて(小型)三脚だけザックに付けて歩いた愚か者ですが、雪の柴安嵓に登れたのはちょっとうれしかったです。
<荒沢岳と夏の銀河>
前回に引き続き、越後駒ヶ岳の手前から撮った星景です。今回はさそり座を35㎜で撮った2つの写真を紹介します。
1枚目は、月が出る前に荒沢岳(左下)を借景したさそり座~射手座~たて座の銀河です。真ん中の大きな輝星は木星、左下の輝星は土星になります。当日はこの時間まで雲があり、左上に写っている黒い雲が流れて行ったあと、しばらく快晴になりました。
それにしても、暗い空だとこんなに銀河写るんですね。昔はフィルムカメラ(ASA400)を望遠鏡に載せ、手動ガイド15分でもここまで写ったかどうか? それが今は、固定撮影の6秒露出(ISO6400)を重ね、ソフトウェアを使うと地上風景も止まって写るなんて! 「もうすぐ人口流星群が実用化される」なんていうニュースを見ると顔をしかめてしまいますが、私も技術の進歩の恩恵を受けていることは間違いない事実です・・・。
<月照らす中岳、兎岳と木星、蠍>
2枚目は月が出て、薄明が始まる直前のさそり座を撮った写真です。右の山は中岳、左は兎岳(多分?)。
月光が雪面に映す自分の影を見ながらシャッター音を聞き、蠍を見上げては宇宙の神秘を思いました。
4月28日から29日にかけて、平成最後の星景テント泊として越後駒ヶ岳へ行ってきました。移動性高気圧に覆われたにもかかわらず雲りがちでしたが、29日午前1時頃からほぼ完璧に晴れてくれました。翌朝起きたら雲が薄っすらと広がっていたので、本当に僥倖としか言えません。
写真は、2時過ぎに昇ってきた月齢23の月が画面の左側にあり、日の出ならぬ月の出に赤く照らされた越後駒と夏の銀河、木星を超広角レンズで捉えたものです。カメラのモニターを見た時、違う惑星にいるような気持ちがしました。
前日の降雪、当日この時間帯だけの快晴、昇ったばかりの下弦過ぎの月、越後駒のどっしりたおやかな姿、そして暗い空と美しい星。役者が揃い、時を得ることもできました。平成最後の山行きでこの写真が撮れ、とても満足です。
<夜が明けて>
この写真は、星景撮影から一夜明けたテン泊地から越後駒をパノラマで撮ったものです。
<前駒から望む越後駒>
前日(28日)、テン泊地に荷物をデポして前駒まで行き、越後駒の山頂を写したもの。ここまで来ながら、時間切れで山頂へ行くことは叶いませんでした。登頂は令和の宿題となった格好です。
それにしても、素晴らしい山、素晴らしい星空でした。
4月28日から29日、平成最後の星撮り登山に行ってきました。平成最後のポストはこれで決まり、と思っていたのですが、里に帰ってテレビが「行く年くる年」状態になっているのに引っ張られ、僕もなんとなく30年を振り返ってしまいました。星と山に関連するものに限定してブログにあげさせていただきます。なお、文中の年代は全部西暦表示です(笑)。
僕は1960年に中国地方の山間部に生まれました。小学校の時、父に望遠鏡を買ってもらって「天キチ」少年になりました。注文から半年近く、毎日学校から家へ帰るたびに「今日は望遠鏡、来とる?」と尋ねていたのを覚えています。AMAZONで当日か翌日に何でも手に入る現在では考えられないことですよね。でも、だから僕にとってこの望遠鏡(アストロ光学、84㎜ニュートン反射式)は宝物になりました。こうしたこともあり、僕にとって星は故郷や親とつながっている部分があります。この写真は2014年5月の小さい月の晩、故郷の自宅の裏の堤防あたりから小さな町に大犬座が沈んでいくところを撮ったもの。ブログの自己紹介写真にも使っています。平成は1997年に父が、2016年に母が逝きました。故郷(ふるさと)は遠くなりにけり、です。
中学、高校時代はこれまた親に買ってもらった名機ペンタックスSP(一眼レフカメラ)で星野写真を撮っていました。「手動ガイド」なんて、今どき星を撮っている人にはわからないでしょうね。その後、大学から東京へ出てきた僕は星のことをすっかり忘れ去ってしまいます。ところが技術が進み、デジタル一眼カメラなるものが登場しました。僕も2005年にペンタックスのデジ一を購入、風景写真を趣味にするようになります。風景写真の延長で星も撮るようになり、2009年末にニコンのフルサイズ一眼レフを買いました。風景と星野の組み合わせで「星景」写真というジャンルができたのもこの頃でしょうか? 段々山奥に入るようになり、2015年から登山(トレッキング)を始めました。上の写真は、同年3月に四阿山山頂手前で初めてテントを張って撮った時のものです。
大学時代は天文同好会に入っていました。と言っても、当時の僕は大都会に呑みこまれ、麻雀の面子探しとコンパ(飲み会)が楽しみでサークル部屋に通っていました。でも、そこで今の奥方と出会ったので天文同好会には足を向けられません(笑)。平成の時代は、家族と一緒の海外勤務、離職→転職、そして仕事上のクライマックスなど、仕事の面でもいろいろありました。そして2010年5月、銀婚式を迎えます。言い訳になりますが、当時は掛け値なしに生涯で一番忙しい時期でした。奥様から「今年、銀婚式だったんだよ」と言われたのが3か月後! どうやって取り返そう? 仕事が暇になった頃にやっと得た結論は、「4年遅れの銀婚式で憧れのマゼラン雲を見に行こう!」というもの。で、2014年の夏にニュージーランドに行きました。写真はテカポ湖畔の「羊飼いの教会」をバックにした定番中の定番です。
以上、私の自分史的な平成振り返りにお付き合いいただき、ありがとうございました。ニュージーランドの星景をもう1枚紹介し、平成最後のポストのトリとします。プカキ湖畔から撮った「憧れの星空~マゼラン雲と南天銀河」です。人生最高の星空でした。
先週末に磐梯山銅沼で撮った写真の続きです。射手座から夏の大三角までの横たわる銀河をまとめてみました。右端の明るい星は木星です。
下の写真は同じような構図を魚眼でとらえたものです。ピントが少し甘かったようで反省しています。
先週金曜日、半休をとって夕方自宅を出発、磐梯山へ向かいました。夜10時頃から裏磐梯スキー場のゲレンデを1時間強ほど登り、銅沼(あかぬま)から星景写真を撮ることができました。
磐梯山火口壁は大迫力。さそり座、木星、夏の銀河が昇ってきたのが櫛ヶ峰(左側の山)と天狗岩(右側の尖がり)の間で、現像してみたら「登って」いくように見えたのでこのタイトルにしてみました。前日(?)降雪したおかげで、今季のこの時期にしては山にも雪が着いてくれていました。なお、火口壁がそそり立っているため、南中しても蠍の尻尾までは見えません。
僕の最近の星撮りは空の状態が今一つだったのですが、この夜は雲一つなく綺麗に晴れてくれました。土曜の夜は雲が出そうだと思って金曜日に会社を早退したのが吉と出た格好です。何カットか撮れたので、追々ご紹介したいと思っています。
下の写真は翌朝(正確には当日の朝)、銅沼から見た櫛ヶ峰と火口壁です。
磐梯山の山頂(剣ヶ峰)は画面右端の外側の奥の方になります。銅沼からは火口壁に遮られて見えません。次の写真の通り、下のスキー場からだと、火口壁(木の上)の向こうに巨大で真っ白な剣ヶ峰が顔を覗かせていました。
最後に、火口壁に上がって望む剣ヶ峰はこのように見えます。右側の黒っぽい尖がりが天狗岩、左のどっしりした頂が磐梯山山頂になります。星もよかったけど、山もよかったです。
今月は週末の天気や月齢の関係に加え、お彼岸で帰省もしたので星見と山は前半の2回だけでした。そこでまた、9日夜の会津駒から撮った星景です。
この夜は雲が出て星景のコンディションが良くありませんでしたが、尾瀬方面の雪景色と星のコラボは素晴らしかったです。
次の写真は定番の冬の大三角。同じような写真が多くてすみません。
会津駒ヶ岳と北斗七星、カシオペア、北極星です。これもフィルター無しで星が滲んでくれました。
この夜、会津駒ヶ岳山頂にはイグルーを作った人1名とテン泊者1名がいらっしゃったようです。静かな夜、日没後に北斗七星がこの角度まで登ってくると、雪山にもかかわらず、春がすぐそこまで来ている感じがします。
下の写真は、日付が変わった夜明け前、カシオペアが越後駒の山頂をかすめる構図です。広角レンズしか持っていなかったので、かなりトリミングしています。以前は「トリミングは邪道」とストイックに思っていましたが、最近は「山ならそれもありかな」と自分の中の規律(?)が大分緩んできました。
3月10日の明け方に会津駒ヶ岳で撮った夏の天の川です。中央に輝くのは木星になります。これもソフト・フィルターは着けていませんが、滲んでくれました。
明け方になり、前夜の雲はとれた(薄れた)のですが、東から南にかけて低い雲が居座り、黒く写ったのは少し残念でした。でも、明け方に夏の天の川を見ると冬の終わりを実感します。
と言いつつ、今週末はいきなり寒気が戻ってきました。東京では開花したばかりの桜も、びっくりしたことでしょう。私は広島の誰もいない実家へ戻っていましたが、ダウンを着こんで過ごしました。それでも、行きつ戻りつ、確実に春が近づいていますね。